「聞き流し」「英語の周波数になれる教材」など、耳から英語を習得できるという教材は後を絶ちません。
「赤ちゃんは親の会話を聞いて言葉を発するようになる。だから大人も同じことをすればできるようになる」
これがこの手の教材の言ってることです。
結論から言って、全部インチキです。
インチキである証拠となる現象があります。
証拠その１．「母国語であっても言葉の学習は学校などで読み書きの練習を徹底する」
小学校の漢字のドリル
夏休みの日記
作文の授業
小学校では６年間ずっとやったはずです。
中学、高校と国語で文章を書くことは多いはず。
それに日常でも読み書きをやってきたはずです。
これが何を意味するのか？
親の言葉を聞いて発するようになったレベルなど、到底大人と同じレベルにはなりません。
我々日本人でも日本語が使えるのはひとえに学校教育で徹底した練習があったからこそです。
自然に耳で聞くだけで母国語を覚えた？
こんな馬鹿な話をまだ疑問すら持たず、信じますか？
日本語でさえ、読み書きをやってきてるのに、英語は読み書きをせずに耳から学習すればいいなんて
どうして納得してるのでしょうか？
信じてるとしたら、完全に情報弱者でしょう。
「英語は耳で聞いて覚えましょう」という教材がおかしいかわかるはずです。
耳だけで聞いて文章書けるわけがありません。
証拠その２．「母国語でも読み書きを訓練しないと大変なことになる」
教育によって読み書きの訓練を受けてない人はちゃんとした言葉を使えてない。
私の祖母が学校に通っていなかったので、全く読み書きができませんでした。
祖母は自分で宅急便の伝票を書くことができません。
自分で住民票も取りに行けません。
行くのは家族で代理です。
テレビを見てもニュース番組は分からず、天気予報も晴れか雨かマークでしかわからない。
細かいことはさっぱりわからない状態でした。
もちろん本など読めません。
文字を読めないのでレシピ本を読むことすらもできません。
日本語のネイティブとはいえ、こんな不便な状態でした。
耳でしか言葉を聞いてないということはこういうことになります。
それでもまだ読み書きをしないで、耳学習を絶対化して信じますか？
大人は音を聞いてるだけで聞き分けができる脳は持っていません。
自分が意図的に音の出し方を学び、知っているもの以外は聞き取れません。
いくらやっても効果がないのはこういう根拠があるからです。
耳で聞いてるだけで英語ペラペラというウソの方が都合がいいからと
この手の教材を買うことがどれほどお金の無駄でしょうか？
証拠その３．「音を聞いてるだけでは効果なしという事例」
授業でも実験されて、一定期間後の上達度を測定すると効果なしという事例があります。
私自身も韓国語で試してみました。
半年やっても効果なしです。
何もできません。
さっぱりわかりません。
韓国語の訳を見ても、全然覚えられません。
音から学ぶというのは幻想です。
読み書きと音を連結させていかないやり方は全く効果がありません。
読み書きができる前提がないといくら聞いても無駄です。
聞き取るどころではないレベルで終わります。
この３つだけでも耳で聞くだけの学習はさっぱり効果がないです。
上級者になっても聞いてるだけでは何も吸収できません。
読んでわかる→書けるようにする→話せるレベルで使えるようにする
この使えるようにトレーニングしたものが必要です。
耳学習の教材が増えても英語ができるようになる人が増えないのはこういうことです。
